AAMT長尾賞

第6回(2019年)受賞者

受賞者1

東京大学大学院工学系研究科 江里口瑛子さん(現 Microsoft Corporation)

受賞理由

本論文は、ニューラル機械翻訳(NMT)において構文情報を利用する二つの方法を 提案している。1つ目の方法は、原言語側においてtree LSTMを用いて句構造の情報を符号化する方法であり,2つ目の方法は、目的言語側において shift-reduce法に基づく依存構造解析と自己再帰的な言語生成を同時に進行させる方法である。特に後者は新規性が高く、10万文対程度の小規模な対訳データではあるが提案手法の有効性が検証されている。現在のNMT研究の主流は構文解析を使用しない方向に進んでいるが、人間に翻訳結果を説明する必要がある用途では提案手法は依然として有効であると考えられる。また、自然言語処理全般において、sequentialなモデルがよいか構造的なモデルがよいかは様々に議論されており、NMTにおける構文情報の有効性を示した本論文はこの議論を深めることにも貢献している。以上の理由から本論文は長尾賞学生奨励賞にふさわしいものと考える。

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