AAMT長尾賞

第2回(2015年)受賞者

受賞者1

京都大学大学院情報学研究科 後藤功雄(ごとう いさお)さん(現在NHK放送技術研究所)

受賞理由

本論文では、日本語と英語のように語順が大きく異なる言語対における統計的機械翻訳において、語順変換の精度を向上するための3つの手法を提案し、特許対訳データを対象とする日本語から英語および中国語から英語への大規模な翻訳実験によりその有効性を確認している。第一の方法は、句に基づく翻訳において原言語の構文構造を考慮した識別的な並べ替えモデルを実現する方法であり、構文解析器を使わずに翻訳精度を改善できる点が優れている。第二の方法は、主辞後置言語から他言語への事後並べ替え翻訳へITG構文解析を応用するという斬新な発想が優れている。第三の手法は、目的言語の構文解析器を用いて目的言語の構文構造を原言語へ射影することにより原言語の構文解析器を構成し、高精度な事前並べ替え翻訳を実現する方法であり、英語のような高精度な構文解析器が利用可能な言語への翻訳に関して原言語を問わず幅広く適用可能な点が優れている。このように本論文は統計翻訳における語順変換に関して実証的に深く探求した優れた研究であり、AAMT長尾学生奨励賞にふさわしいと考える。

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