UTXを活用できるさまざまなツールがあります。UTXの構造はシンプルであるため、UTXが公式にサポートされていないツールでも、無変換、またはわずかな変換だけで用語情報を簡単にやり取りできます。
変換ツールの一覧
名称 | 種別 | サポートするUTXのバージョン | 翻訳ソフト ユーザー辞書との相互変換 | TBX系用語データのサポート | 費用 |
(AAMT公式)UTX変換ツール | デスクトップ アプリ | 1.11 | 可 | なし(対応予定) | 無料 |
Glossary Converter | デスクトップ アプリ | 1.11 | 不可 | TBX-Default | 無料 |
TBX-Min: UTX Conversion | ウェブ | 1.11 | 不可 | TBX-Min(TBX-Basicも) | 無料 |
utx-conv | デスクトップ アプリ | 0.92 | 不可 | なし | 無料 |
convert _glossary | ウェブ | 1.00 | 不可 | TBX-Glossary | 無料 |
*TBX系用語データ - TBX-Default、TBX-Basic、TBX-Min (詳細)
編集ツールと用語ツール
名称 | サポートするUTXのバージョン |
Microsoft Excel他表計算ソフト | どのバージョンでも可(タブ区切りファイルとして) |
UTF-8対応のテキスト エディター | どのバージョンでも可(タブ区切りファイルとして) |
OmegaT | どのバージョンでも可(タブ区切りファイルとして) |
ApSIC Xbench | 1.11、さらにタブ区切りファイルとしてどのバージョンでも可 |
(AAMT公式)UTX変換ツール
UTX変換ツールは、AAMTが開発した、UTX形式と各種の用語形式を相互に変換するツールです。UTX形式の構造が正しいか検証する機能を含みます。SourceForgeでオープン ソースのプロジェクトとして公開されており、ツールは無料で入手できます。今後、機能を拡充する予定です。ボランティアで開発にご協力いただける方は、AAMT UTXサイトからお知らせください。
主な機能
- UTX形式が正しい形式か検証
- UTX形式と翻訳ソフト各社(富士通ATLAS、東芝The翻訳、クロスランゲージPC-Transerシリーズ)のユーザー辞書形式との相互変換
- UTX用語集からの「禁止語→承認語」置換リストの抽出
追加予定の機能(一例)
- TBX系列の用語集形式との相互変換
- 旧形式UPFからのUTXへの変換
変換ツールGlossary Converter
Glossary Converter(www.cerebus.deによる開発)は、Excel、 MultiTerm用語ベース (*.sdltb)、TBX、TMXなど各種の用語形式を相互変換するツールです。使用するにはSDL MultiTermまたはSDL Trados Studioが必要です。バージョン3.0からUTXがサポートされています。たとえば、UTX用語集を数クリックでMultiTerm用語ベースに変換できます。
注:UTX形式は、他の形式に変換する前に一度用語ベース形式に変換する必要があります。
UTX用語集で用語の扱い方(用語ステータス)を指定しておくと、SDL Tradosなどの翻訳支援ツールで用語チェックに活用できます(下図は使用してはいけない用語をチェックする場合。クリックで拡大)。
Microsoft Excel他表計算ソフト
UTXはタブ区切りテキストであるため、Microsoft Excel、Google スプレッドシート、LibreOffice Calc他の表計算ソフトに取り込んで編集できます。Excelの各種機能、たとえば、並べ替え、セル幅の固定、セルへの色付け、フィルター機能、フィルが使えます。UTXとして使用する場合は、タブ区切りテキストで保存します。
TBX-Min: UTX Conversion
TBX-MinウェブサイトではUTXとTBX-Minの相互変換を含むいくつかの変換処理が行えます。ここではTBX-MinとTBX-Basicの相互変換も行えます。TBX系用語形式についての説明はこちら。
その他のツール
用語抽出・用語集作成ツール
用語集に一語一語単語登録するのは労力を要します。原文を解析し、翻訳ソフトのユーザー辞書に、一括して辞書登録を行うためのツールが必要となります。一部の翻訳ソフトは、このような用語抽出ツールを含んでいます。UTX形式では、ユーザー辞書に取り込む前に、Excelなどで簡単に編集や修正できます。
変換ツールutx-conv
utx-convは、perlで作成された変換ツールです。UTXと各社の翻訳ソフトの形式を相互に変換します。Francis Bond氏によって開発され、パブリック ドメインです。公開は現在準備中です。開発に関心のある方はご連絡ください。
変換ツールconvert_glossary
(TBX-Minウェブサイトのほうが新しい可能性があります。)
convert_glossary
は 、"Translation, Training/education, and Testing (TTT)"による、用語形式を相互に変換するツールです。http://www.ttt.org/tbxg/ の説明をご覧ください。このページの下にあるリンクから、オンラインで使用できます。このツールは、TBX-Glossary(*.tbx)、UTX-Simple(*.utx)、GlossML(*.gml)、OLIF(*.olf)の各ファイルを相互に変換できます(TBX-GlossaryはTBX-Minに置き換えられる可能性があります)。出力先は、パスは指定せず、変換先のファイル形式の拡張子を伴うファイル名を指定します。たとえばUTXからTBXに変換する場合は、出力先としてtest.tbxのように指定します。
用語集検索ツール
辞書や用語集を直接検索して参照できるツール。
下記のソフトはUTXを使用することができます(UTXに正式対応しているとはかぎりません)。
- OmegaTは、UTXを用語集として使用できます。
- ApSIC Xbenchは、バージョン3.0からUTXをサポートしています。バージョン2.9でも、UTXファイルを用語集として使用できます。この場合、UTXファイルのエンコードをシフトJISかBOM付きUTF-8に変更します。読み込み時に"Tab-delimited Text File"として選択します。