第1回AAMT翻訳通訳研究会
(旧AAMT若手翻訳研究会)

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■本イベントのスポンサー

日本ビジネス翻訳株式会社
■発表と聴衆、スポンサー募集のご案内
*発表の募集は締め切りました。
AAMTでは機械翻訳システムの開発・改良・啓蒙・普及を通じて機械翻訳の発展に努めています。その一環として、若手の方を対象に、翻訳・通訳・機械翻訳に関わる研究や、翻訳や通訳業務における事例報告などの発表の場を設け「AAMT若手翻訳研究会」として過去2回開催し、興味深い報告を多数いただきました。今回から若手(35歳未満)だけでなく、シニア(35歳以上)の方も対象に加え、研究会の名称を変更、第1部:若手の部/第2部:シニアの部の二部構成とします。
特に優秀であると認められた発表に関しては表彰し、副賞を進呈いたします。
また、発表を聴講、審査いただく方も募集します。
多数の発表および聴講、また優秀賞への投票をお待ちしています。
さらに、本研究会ではスポンサーを募集しています。ご検討いただければ幸いです。
■日時
2026年3月18日(水)14:00~17:45(予定)
■プログラム
▶公開されているすべての発表を見る(YouTubeの再生リストが開きます)
| 14:00-14:05 | オープニング |
| 14:05-14:20 |
★若手の部 (1)英日文芸翻訳における創造性の定量的分析―人間翻訳とLLM翻訳の比較― 菅野 公亮(関西大学大学院 外国語教育学研究科 外国語教育学専攻 通訳翻訳学領域) 本研究は、英日文芸翻訳における人間翻訳と、ゼロショットLLM翻訳(API標準および推論強化設定)を対象に、翻訳の創造性を定量的に測定・比較した。評価にはDu et al. (2025) に倣いCreativity Indexを採用し、創造性を「新規性(Creative Shiftsの特定・分類)」と「受容性(MQMエラー分析)」の統合スコアで評価した。分析の結果、人間翻訳が最良のスコアを記録した一方、LLM翻訳においては、推論強化による顕著な差は確認されなかった。本発表では、分析から得られた具体的な事例を交え、最新のLLM翻訳が直面している創造性の壁、および受容性に関わる課題点を考察する。 ▶動画を見る ▶資料を見る |
| 14:20-14:35 |
◎シニアの部 (2)ひともすなるほんやくといふものをじんこうちのうもしてみむとてするなり 隅田 英一郎(国立研究開発法人情報通信研究機構) 生成AIの登場により、文脈理解を用いた翻訳品質は従来技術に比べ大きく向上し、実務的な活用可能性が高まっている。一方、漫画・小説など高度な文脈依存を伴う分野では依然として人間翻訳者の役割が大きい。 近年、日本語コンテンツの海外需要が急増する中、人的リソースのみでは十分な供給が難しい局面も見られ、AIと人間の協働による新しい翻訳体制の構築が求められている。 本講演では、生成AI翻訳と人間翻訳者の共進化を促すための品質評価法や、日本人翻訳者が日英翻訳に新しい形で関わる可能性について議論の種を提示する。 ▶動画を見る ▶資料を見る |
| 14:35-14:50 |
★若手の部 (3)翻訳品質の自動評価は何を評価対象としているのか? 萱野 陽子(総合研究大学院大学修士1年/国立情報学研究所) 菅原 朔(総合研究大学院大学/国立情報学研究所) 本発表は、「現在の翻訳品質の自動評価は何を評価対象としているのか」という問いを出発点とする。近年は言語モデルを活用する自動評価手法も登場しているが、その評価は依然として原文への忠実度を主たる評価基準としている傾向がある。一方、翻訳は用途や読者によって表現の選択や重視点が変わるものであり、評価基準も目的に応じて変わりうる。本研究では、翻訳目的を明示した条件下で行った機械翻訳および品質評価の実験を紹介し、自動評価が前提としている評価対象を再検討するとともに、目的を考慮した評価設計の可能性について議論する。 ▶動画を見る ▶資料を見る |
| 14:50-15:05 |
◎シニアの部 (4)地方自治体職員によるMT品質保証(QA)ストラテジー:現状と課題 阪本 章子(関西大学) 宮田 玲(東京大学) 日本の外国人住民は2025年に395万6619人と過去最高となり、地方自治体では行政文書の多言語化、特にアジア諸語への対応が急務となっている。そのため機械翻訳(MT)の活用、とりわけ翻訳品質を担保した運用は重要である。本研究では、規模の違う3つの自治体の職員を対象にアンケートおよびインタビュー調査を行い、自治体内部でどのようにMT品質保証(QA)を行っているか、その正式なプロセスだけでなく日常的な取り組みも含めて明らかにした。本発表では、調査から抽出された6種類のQAストラテジーを整理して紹介したうえで、実際にはそれらの実施を困難にしている自治体特有の組織的・人的課題についても議論する。 ▶動画を見る ▶資料を見る |
| 15:05-15:20 |
◎シニアの部 (5)医療分野のAI翻訳システムにおけるHuman-in-the-Loop:翻訳者パネル構想 ローズ 三浦(エッジ・トランスレーション) 1. 医療分野のAI翻訳の品質保証の限界と課題 2. 翻訳者パネルの設計思想 3.「生成AIローズ三浦モデル」におけるHuman-in-the-Loopの実験 4. 今後の展開:AI Makes Translators Great Again ▶動画を見る ▶資料を見る |
| 15:20-15:35 |
★若手の部 (6)医薬文書の翻訳におけるMTとLLM生成AIを使うことによる効果比較 渡邉 奈生(株式会社アスカコーポレーション) 新薬申請文書の翻訳には、高度な正確性と専門性、さらにグローバル開発に対応した短納期対応が求められます。これらの要件を満たすため、AI技術の活用と翻訳精度の向上が重要となっています。本研究では、生成AIの大規模言語モデル(LLM)翻訳エンジン、汎用機械翻訳(MT)エンジン、医薬特化型MTエンジンの3種類を選定し、実際の新薬申請文書を用いて出力翻訳文の品質を比較評価しました。その結果、各エンジンの特徴や医薬翻訳における有用性について知見を得たため、ここに報告します。 ▶動画を見る |
| 15:35-15:50 |
◎シニアの部 (7)古典日本語の現代語機械翻訳のための評価資源の整備 東山 翔平(国立研究開発法人情報通信研究機構) 大内 啓樹(奈良先端科学技術大学院大学) 橋本 雄太(国立歴史民俗博物館) 藤田 篤(国立研究開発法人情報通信研究機構) 近代以前の日本の歴史的資料は大量に存在するものの,資料に書かれた内容を読み解くには,古典語という「ことばの壁」が問題となる.古典語テキストの読解支援を可能にする技術として,古典日本語・現代日本語間の機械翻訳の発展が期待されるが,本分野の研究を推進するために,同言語対における評価資源の不足を解消することが必要である.本発表では,そのために著者らが行った,(1)中世・近世日本語資料からなる評価用対訳データセットの構築および(2)機械翻訳自動評価指標の有効性の検証,さらに(3)既存の大規模言語モデルの翻訳精度評価について報告する. ▶資料を見る |
| 15:50-16:05 |
★若手の部 (8)『リグ・ヴェーダ』の訳註を用いたヴェーダ語機械翻訳の改善 塚越 柚季(東京大学) 大向 一輝(東京大学) 本研究は,翻訳に付随する註釈を言語モデルの学習に統合することで,古代言語翻訳の性能を向上させる手法を提案する.対象として『リグ・ヴェーダ』を用い,現代の学術的な英訳および訳註を活用した.複数の大規模言語モデルに対して教師ありファインチューニングを実施し,標準的な対訳の学習と,原文に訳註を統合した学習とを比較した.BLEU および COMET による評価の結果,比較的大規模なモデルにおいて,訳註を統合することで翻訳性能の向上が確認された.特に,文化的背景を説明する訳註や複雑な文法を分析する訳註が、性能改善に大きく寄与していることが明らかになった. ▶動画を見る |
| 16:05-16:10 |
(9)スポンサーセミナー
井上 敦(日本ビジネス翻訳株式会社) |
| 16:10-16:25 |
◎シニアの部 (10)特許翻訳におけるMTRT(機械翻訳+置換翻訳)アプローチ 杉山 範雄(株式会社杉山特許翻訳) MTPEの問題点の1つは、大量の用語集の適用が難しいことである。そのため、用語の信憑性が担保されず、訳抜け・訳揺れが生じる。そこで、MT+RT(Replacement Translation:置換翻訳)を提案する。これは、MT文には手を付けず、これを参考にして、置換翻訳を行う。置換翻訳では、原文を大量の用語集で置換した後、並べ替えて訳文にする。用語集を適用するため、用語の信憑性が担保され、訳抜け・訳揺れが生じない。一連の作業は秀丸テキストエディタ上で行う。置換には専用の高速置換ソフトを使用し、並べ替えには秀丸マクロを使用して、作業効率を上げる。MTRTを特許翻訳に適用した例について発表する。 ▶動画を見る ▶資料を見る |
| 16:25-16:40 |
★若手の部 (11)認知翻訳研究における重力仮説の位置付けと用法基盤モデルへの展開 木内 晶基(東京科学大学) 野原 佳代子(東京科学大学) 翻訳者の訳語選択の理論としてHalversonの重力仮説がある。翻訳された言語の特徴を定着効果の視点から説明した枠組みであるが、頻度に基づく定着を除けば、訳語選択と定着の関連性はまだ十分に探究されていない。本研究では、先行研究から認知翻訳研究における重力仮説の位置付けを明示し、他の用法基盤アプローチとの接続と、その文脈における方法論について考察を行った。慣習化やスキーマ化といった視点から、訳語選択と用法基盤モデルの接続可能性について検討することを目的とする。 |
| 16:40-16:55 |
★若手の部 (12)項の復元は必要か?日英機械翻訳における省略された項の扱いの分析 野末 慎之介(東北大学) 松林 優一郎 (東北大/理研) 藤井 諒 (フューチャー/東北大) 岸波 洋介 (フューチャー) 森下 睦 (フューチャー/東北大) 坂口 慶祐 (東北大/理研) Pro-drop 言語の機械翻訳では省略された項の同定や復元が重視されてきたが,原文の文意伝達には,どの程度の項で復元が求められるかに関する実証的な研究は不足している.本研究では文意伝達においてそれらが必須かを検証するため,項の復元と翻訳品質の関係,および項の同定性能の影響について,LLM の日英翻訳を対象に分析を行った.結果,受動態等の構文活用により項を復元せずとも文意伝達は可能であることが示された.また,項の同定に失敗した事例では項の復元を避ける傾向が見られたが文意伝達は可能であった.これらは,項の同定や復元は必須ではなく,適切な構文選択により項が暗黙のままでも翻訳ができることを示唆する. ▶動画を見る ▶資料を見る |
| 16:55-17:10 |
★若手の部 (13)対訳文対のサブワードアライメントを考慮したサブワード分割 西田 祥人(愛媛大学) 松井 大樹(愛媛大学) 二宮 崇(愛媛大学) 後藤 功雄(愛媛大学) 田村 晃裕(同志社大学) 本研究ではEMアルゴリズムを用いて、潜在変数として対訳サブワード間の対応関係を学習する手法を提案する。従来のニューラル機械翻訳では、言語ごとに独立して学習されたサブワード分割モデルを用いることが一般的である。しかし、従来手法は対訳関係を考慮していないため、原言語と目的言語で語内部の分割が不整合となり、翻訳モデルの学習を妨げる可能性がある。提案手法では、対訳コーパスからサブワード文対間のサブワードの対応関係を直接モデル化することで、言語間の分割の一貫性を向上させる。複数の機械翻訳タスクにおける評価実験の結果、提案手法が複数の言語対で翻訳精度を改善することを確認した。 ▶動画を見る |
| 17:10-17:25 |
★若手の部 (14)特許請求項自動後編集のための対訳並列要素の自動抽出・二言語間対応付け 石丸 司(筑波大学) 宇津呂 武仁(筑波大学) 永田 昌明(NTT) 本論文では,特許請求項における並列構造の日英二言語間対応付けを対象とし,二つの手法を提案する。第一に,デコーダ型大規模言語モデル(LLM)を用い,少数の並列構造対応データで学習したモデルにより,並列構造とその対応関係を一段階で直接予測する手法を提案する。第二に,mBERTなどのTransformerエンコーダから得られる単語対応を利用し,ソース文の並列構造に含まれる単語の対応先が最も多く含まれるターゲット文の並列構造を多数決により対応付ける手法を示す。評価の結果,特許請求項における日英方向の並列構造対応付けにおいてLLMを用いた手法の有効性を確認した。 ▶動画を見る ▶資料を見る |
| 17:25-17:40 |
★若手の部 (15)GRPO強化学習に基づき構成要素対応を考慮した特許請求項翻訳 浅見 遥斗(筑波大学) 宇津呂 武仁(筑波大学) 永田 昌明(NTT) 本研究では,特許データを用いた継続事前訓練(CPT)と教師ありファインチューニング(SFT)に加えて, Group Relative Policy Optimization(GRPO)を用いた強化学習を行うことで,8B規模のLLMを特許請求項翻訳に特化させる. 強化学習においては,行の長さを用いた構成要素の対応を考慮した報酬を導入する. 日英,英日翻訳の評価では提案手法により一部GPT-5.2に匹敵する性能を確認し,特に長文入力に対しては, 本手法により大幅な性能向上を得られた. これらの結果から本手法が特許請求項翻訳に有効であることを示した. ▶動画を見る ▶資料を見る |
| 17:40-17:45 | クロージング |
■実施形式
Zoomオンライン
(講演後2週間のオンライン配信)
■参加費:発表・聴講ともに無料
■発表者募集
*募集は締め切りました。
本研究会で発表をしていただける方を募集いたします。
対象者 :<第1部>若手の部
学生、または開催日で35歳未満の社会人(社会人博士含む)
<第2部>シニアの部
上記以外のすべての方
対象内容:翻訳、通訳に関するすべての事例報告・研究報告
発表方法:オンラインでの15分程度(質疑応答込み)の発表
締め切り:3月6日 (金)
応募方法:以下よりお申込みください。
なお申し込み多数の場合など、研究会全体のバランスを考慮して発表をお断りすることもございますので、ご了承ください。
■聴講者(審査員)募集
最新の研究成果や事例報告を知ることができます。また聴講した発表が優れていると思われる場合には、優秀賞への推薦を行うことも可能。
対象:翻訳、通訳、機械翻訳に関わっておられるすべての方。AAMT会員以外の方も歓迎します。
締め切り:3月17日(火)18時
■表彰
発表内容が特に優秀と認められた発表に関しては表彰し、以下の通り副賞を進呈いたします。
副 賞:最優秀賞1名(20,000円相当)、優秀賞2名(10,000円相当)
(最優秀賞は若手の部、シニアの部合わせて1名、優秀賞はそれぞれ1名ずつ選出いたします)
審査方法:聴講者による投票を考慮し、AAMTセミナー委員会が判定し、決定(投票数及び選考基準等は公表致しません)。
優秀賞の発表は、集計結果と審査の上、3月中にAAMTのウェブサイトに公開します。
■スポンサー募集
本研究会ではスポンサーを募集しております。
金額:5.5万円 (いただいたスポンサー費は、全て研究会の運営費用に充てさせていただきます)
特典:
・本サイトへのロゴの掲示
・スポンサー賞の設置
・研究会中に5分間の会社紹介時間を用意
スポンサーに関するお問い合わせは aamtseminar@aamt.info までお願いいたします。
■過去の研究会
2024年3月 AAMT若手翻訳研究会
2025年3月 第2回AAMT若手翻訳研究会
〒160-0004
東京都新宿区四谷4-7新宿ヒロセビル5F
一般社団法人アジア太平洋機械翻訳協会(AAMT)事務局
URL: https://aamt.info/ MAIL: aamtseminar@aamt.info





























































